業務用製氷機の選び方|カフェ開業者が知っておくべき氷の種類・日産能力・主要メーカー比較

アイスコーヒーやアイスドリンクを提供するカフェにとって、業務用製氷機は欠かせない設備のひとつです。しかし「どのサイズを選べばいい?」「ホシザキとパナソニックの違いは?」と迷う方も多いでしょう。

本記事では、カフェ開業を検討している方に向けて、業務用製氷機の選び方・氷の種類・日産能力の目安・主要メーカーの比較をわかりやすく解説します。


製氷機選びの4つのポイント

①氷の種類から選ぶ

業務用製氷機が作る氷にはいくつかの種類があります。提供するメニューに合わせて選びましょう。

氷の種類特徴主な用途
キューブアイス約3cmの立方体。透明で溶けにくい。最もポピュラーアイスコーヒー・ソフトドリンク・水割り
フレークアイス薄い板状の氷。冷却効果が高い鮮魚・食材の保冷・ショーケース
チップアイス小さな粒状の氷。柔らかく噛みやすいスムージー・フラッペ・かき氷
ホールインアイス中央に穴のある筒状の氷バー・高級飲食店

カフェでアイスコーヒーやアイスドリンクを提供するならキューブアイスが最もスタンダードです。フラッペやスムージーを提供するならチップアイスも検討しましょう。

②日産製氷能力(kg/日)から選ぶ

製氷機選びで最も重要なのが「日産製氷能力」です。1日に何kgの氷を作れるかを示す指標で、店舗の席数と使用量から必要な能力を計算します。

カフェ・喫茶店での目安は「1席あたり1日約2kg」とされています(ドリンクのみの使用の場合)。

席数目安必要な日産能力推奨モデルサイズ
〜10席20〜25kg/日25kgタイプ
10〜20席25〜35kg/日35kgタイプ
20〜30席35〜45kg/日45kgタイプ
30席以上60kg/日以上60〜95kgタイプ

ただし夏場はアイスドリンクの注文が増えるため、余裕を持って1サイズ大きめを選ぶことをおすすめします。また、フラペチーノやスムージーなど氷を大量に使うメニューがある場合は、さらに大きいモデルが必要です。

なお、日産製氷能力は室温・水温の条件によって変わります。カタログ表記の数値は通常「室温20℃・水温15℃」の条件での数値が多く、夏場(室温30℃・水温25℃)では能力が下がる点に注意が必要です。

③設置タイプから選ぶ

タイプ特徴おすすめ店舗
アンダーカウンタータイプ作業台の下に設置。天板を作業スペースとして使える。小〜中規模向け小規模カフェ・スペースが限られる厨房
バーチカルタイプ(縦型)氷の取り出しが簡単な縦長タイプ。腰をかがめずに作業できる中規模カフェ・使いやすさ重視
卓上タイプコンパクトでカウンターに置ける。日産能力は小さめ小規模・テイクアウト専門
スタックオンタイプ製氷ユニットと貯氷庫を積み重ねる大型タイプ大規模店舗・大量使用

④省エネ・環境性能を確認する

2025年からホシザキは主要モデルの冷媒を代替フロンから自然冷媒に転換しています。地球温暖化係数(GWP)が低い自然冷媒を採用した製品は環境負荷が低く、SDGsや環境配慮をコンセプトに掲げるカフェにも適しています。


主要メーカー比較

ホシザキ(HOSHIZAKI)

1964年に日本初の全自動製氷機を開発した国内最大手メーカー。製氷機の国内シェアはトップクラスで、品質・耐久性・アフターサービスの充実度が業界最高水準です。キューブアイスのラインナップが特に豊富で、2025年から主要モデルを自然冷媒に全面転換しています。

詳しくはホシザキ徹底解説記事をご覧ください。

参考価格(25kgアンダーカウンタータイプ):約18〜20万円

パナソニック(Panasonic)

1918年創業の電機メーカー。静音性と高い製氷能力が特徴で、同じ25kgタイプでもパナソニックは製氷スピードが速くホシザキより約4時間早く氷を作れます。ただし消費電力はやや高めです。静音性が求められるオープンキッチンやカフェバーに向いています。

参考価格(25kgアンダーカウンタータイプ):約13〜15万円

フクシマガリレイ(Fukushima Galilei)

クリアで透明度の高い氷が作れることで知られるメーカーです。冷却器内で水を吹き上げながら氷結させる仕組みにより不純物が排除され、見た目の美しい氷が作れます。消費電力が3社の中で最も低く、省エネ性能も高いです。グッドデザイン賞受賞モデルもあり、デザイン性も評価されています。

参考価格(25kgアンダーカウンタータイプ):約17〜19万円


25kgタイプの3社比較表

項目ホシザキパナソニックフクシマガリレイ
製氷能力(室温20℃)約24〜26kg/日約29〜31kg/日約22〜25kg/日
消費電力145〜165W210〜255W125〜145W
参考価格約18〜20万円約13〜15万円約17〜19万円
強み信頼性・ブランド力・自然冷媒製氷スピード・静音性氷の透明度・省エネ・デザイン

※価格・スペックは参考値です。販売店・時期によって異なります。


費用を抑える方法

中古製氷機の活用
業務用製氷機は中古市場にも多く出回っており、新品の半額以下で購入できる場合があります。ただし衛生面の確認と動作チェックを必ず行いましょう。

リース・レンタル
ホシザキをはじめ多くのメーカーがリース・レンタルに対応しており、初期費用を抑えながら新品の業務用製氷機を導入できます。月額1万円程度から利用できるケースもあります。


まとめ

業務用製氷機を選ぶ際は「氷の種類→日産製氷能力→設置タイプ→メーカー」の順番で考えると整理しやすいです。カフェでは25〜45kgタイプのキューブアイスメーカーが最もよく使われます。

信頼性・ブランド力ならホシザキ、製氷スピードならパナソニック、省エネ・氷の透明度ならフクシマガリレイがそれぞれの強みです。導入前に販売店に相談し、店舗の規模と使用メニューに合ったモデルを選んでください。

ホシザキの詳細はホシザキ徹底解説記事もあわせてご覧ください。