業務用コーヒーグラインダーの世界で、Mahlkönigと並んで世界最高峰の評価を受けているブランドがMazzer(マッツァー)です。「コーヒーグラインダーのフェラーリ」とも称され、世界90カ国以上で使用されているMazzerは、スペシャルティコーヒーを提供するカフェにとって最も信頼できるグラインダーブランドのひとつです。
本記事では、カフェ開業を検討している方に向けて、Mazzerの特徴・主要モデル・価格帯をわかりやすく解説します。
Mazzerとはどんなメーカー?
Mazzerは、1940年代にイタリア・ヴェネツィアでコーヒーグラインダーの生産を開始した老舗ブランドです。「信頼性」「耐久性」「安定性」の3つを大切に、単なる大量生産の消耗品ではなく使い手のことを考えたものづくりに長年取り組んできました。現在ではエスプレッソグラインダーのトップメーカーとして全世界90カ国以上に出荷されています。
Mazzerの強みは徹底した品質管理のもとで製造される精巧なマシンです。プロのバリスタはもちろん、世界中のコーヒー愛好家から支持されており、有名なエスプレッソマシンメーカーのOEM供給も行っているほどの技術力を持ちます。
また、Mazzerは近年大きな進化を遂げており、2017年のデジタルグラインドコントロール搭載モデルの登場以降、フラットブレードのVラインとコニカルブレードのSラインという2つの製品シリーズで最先端の技術を実現しています。
日本では株式会社ディーシーエス・mp COFFee GEARなどが取り扱っています。
主要製品ラインナップ
MINI-G(ミニ ジー)
Mazzerのコンパクトモデルの最新版です。世界のトップバリスタが信頼を寄せるMazzerのコンパクトモデルに、重量制御機能(グラム計量付き)を搭載した新型モデルです。作業スペースが限られる小規模カフェや、精密な計量にこだわりたい店舗に向いています。
MINI Electronic(ミニ エレクトロニック)
Mazzerのエントリーモデルです。小規模〜中規模の店舗向きでコストパフォーマンスが高く、人気の機種です。ミクロ単位の無段階調整と2〜3種類のレシピ設定が可能で、業務用グラインダーとして十分な性能を持ちます。参考価格:約15〜25万円。
Philos(フィロス)
2024年に登場したMazzerの注目モデルです。64mmの垂直配置フラットブレードを搭載し、エスプレッソからバッチブリューまであらゆる抽出方法に対応できる万能グラインダーです。極めて低いリテンション(0.1g未満)により、異なるコーヒーを切り替える際の無駄を最小限に抑えられます。6ミクロン単位の超微細な段階調整が可能で、2024年iFデザイン賞も受賞しています。参考価格:約24万円〜。
Super Jolly V Pro(スーパージョリー V プロ)
Mazzerのロングセラーモデルをリニューアルした人気機種です。上位機種に迫るスペックアップに加え、清掃の簡易化・清掃後のゼロ点調整不要・ポルタフィルターを本体に押し込むだけでグラインドがスタートするなど利便性が大幅に向上しています。コストパフォーマンスが高く、中規模カフェに特に人気があります。
Major V Electronic(メジャー V エレクトロニック)
フラットブレードのハイグレードモデルです。中〜大規模店舗向けの業務用マシンで、高い処理能力と安定したパフォーマンスが特徴です。
Kony S / Kony SG Electronic(コニー)
Mazzerのコニカルブレード採用モデルです。コーヒー豆にストレスを与えることなく、香り高いグラインディングを実現します。発熱が少なく豆の風味を損ないにくいため、シングルオリジンを多く扱う店舗に向いています。
価格帯の目安
| モデル | 参考価格(税込) |
|---|---|
| MINI Electronic(エントリーモデル) | 約15〜25万円 |
| MINI-G(重量制御付き) | 約20〜30万円 |
| Philos(64mmフラットブレード) | 約24万円〜 |
| Super Jolly V Pro | 約25〜35万円 |
| Major V Electronic | 約30〜50万円 |
※価格はオープン価格のため、販売店・時期によって異なります。購入前に取扱店に確認してください。
Mahlkönigとの比較
| 比較項目 | Mazzer | Mahlkönig |
|---|---|---|
| 原産国 | イタリア・ヴェネツィア | ドイツ |
| 得意分野 | エスプレッソ特化。安定した粒度 | エスプレッソ〜ドリップまで万能 |
| 価格帯 | 約15〜50万円 | 約20〜80万円 |
| 国内サポート | ○(複数の取扱店あり) | ○(メリタジャパン) |
| 特徴 | コスパが高く替刃の入手が容易 | WBC公式。King Of Grinder |
Mahlkönigとどちらを選ぶかはコンセプト次第ですが、エスプレッソ特化でコスパを重視するならMazzer、ドリップとエスプレッソ両方に対応したい・ブランド力を重視するならMahlkönigがおすすめです。
こんな店舗・オーナーにおすすめ
エスプレッソメインのカフェ
Mazzerはエスプレッソ用グラインダーとして長年の実績があります。安定した粒度と高い耐久性はエスプレッソの品質に直結します。
コスパを重視するオーナー
Mahlkönigと同等以上の品質を持ちながら、価格帯はやや抑えめです。また替刃の国内調達がしやすいため、ランニングコストも管理しやすいです。
忙しいピーク時でも品質を維持したい店舗
Super Jolly V Proのポルタフィルタープッシュスタート機能など、オペレーション効率を上げる機能が充実しています。
まとめ
Mazzerは、1940年代創業のイタリア・ヴェネツィア発、世界90カ国以上で使用される業務用グラインダーの最高峰ブランドです。「信頼性・耐久性・安定性」を大切にしたものづくりは、世界中のプロバリスタから支持され続けています。
エスプレッソマシンと同様、グラインダーはカフェの品質を左右する重要な投資です。Mazzerは予算とのバランスが取りやすく、本格的なカフェ開業の最初のグラインダーとして非常におすすめできるブランドです。
グラインダーの選び方全般については業務用グラインダー比較・選び方もあわせてご覧ください。
*参考:株式会社ディーシーエス(MAZZER日本取扱店)、mp COFFee GEAR、ESPRESSO STORE*